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ビルの外壁補修・塗装の費用やタイミングは?工事内容も紹介
ビルの外壁メンテナンスは、建物の安全性や寿命、美観を保つために重要です。しかし、補修の具体的な工事内容や、費用・タイミングなどが分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ビルの外壁補修や塗装について、費用相場や工事のタイミングなどを解説します。
ビルの外壁補修・塗装の費用相場
ビルの外壁補修の費用相場は約200~1,500万円です。ビルの規模や外壁の状況、工事内容などによって費用が変動するため、管理しているビルに即した相場を知るためには、複数の業者から見積もりを取り比較するのがおすすめです。
ビルは一般住宅よりも工事範囲が広くなりやすく、高所での作業が必要な場合もあるため、塗装の費用も高額になる傾向があります。3階建てなどの比較的小さなビルでも、外壁塗装だけで数百万円の費用が必要です。
外壁補修・塗装には少なくない費用を要しますが、劣化した外壁や塗装を放置すると、建物の内部にまで劣化が進み、さらに高額の費用を費やして修繕しなければならなくなります。
劣化の状況によっては外壁の剥落や耐震性の低下を招く場合もあり、ビル内外の人を危険に晒す要因にもなります。また、外壁のメンテナンスが十分に行われていない状態だと美観にも影響し、テナントや利用者の満足度も下がるでしょう。
ビルを安全に美しく長持ちさせるためにも、適切なタイミングでの外壁補修・塗装が必要です。
なお外壁補修も含めたビルの修繕工事全般については下記の記事をご参照ください。
ビルの外壁補修・塗装をするべきタイミング
ビルの外壁補修・塗装を行うべきタイミングは一般的に10~15年に1度ほどです。しかし、外壁の劣化状況や外壁材・塗料の種類によって、どのタイミングが適切かは異なります。
ビルによっては、一般的なタイミングよりも早く補修・塗装する必要が生じることもあるため、専門の業者と相談しながら時期を計ることが必要です。
ここからは、ビルの外壁補修・塗装を行うべきタイミングを紹介します。
外壁調査で補修が必要だと判明した
建築基準法で義務づけられた外壁調査で、補修が必要だと判明した場合には、なるべく早く補修しなければなりません。
外壁調査には、特定建築物定期調査での簡易的な調査と全面打診等調査があります。ビルの竣工後10年や外壁改修後10年が全面打診等調査の時期となることも多く、ちょうど外壁のメンテナンスが必要になりやすいタイミングとも重なります。
定期的な外壁調査で外壁の状況を把握しつつ、補修しましょう。
外壁調査の詳細については下記の記事をご参照ください。
外壁に劣化症状が生じている
外壁に劣化症状が生じている場合も、早めの補修が必要です。主な劣化症状は以下の通りです。
- 塗装の色あせ
- チョーキング
- ひび割れ
- 外壁の膨らみ
- タイルなどの浮き
- カビ・サビ・苔
チョーキングとは塗料が劣化して粉になる現象です。外壁を手で触って白い粉が付着する場合は、チョーキングが発生しています。チョーキングが発生した塗料は外壁を保護する力が低下しているため、早めに塗装しなければなりません。
外壁材や塗料には耐用年数がありますが、ビルの周辺環境や天候によっては、耐用年数より早く補修が必要です。劣化症状を放置すると、さらに劣化が進み、修繕費用が高額になります。
劣化に気付いた場合は、出費のさらなる増加を防ぐためにも早めに業者に相談しましょう。
外壁材のメンテナンス時期が迫っている
外壁材のメンテナンス時期が迫っている時も補修のタイミングです。外壁材の種類によって、塗装が必要なタイミングがおおよそ決まっています。
外壁材の種類 | 塗装が必要なタイミング |
---|---|
ALCボード | 約10~15年 |
金属系サイディングボード | 約10~15年 |
モルタル | 約8~10年 |
ビルに用いられるその他の外壁材には、ガラスやタイルがあります。ガラスやタイルには塗装が不要ですが、水垢や苔を防ぐためにコーティング剤の塗布などのメンテナンスが必要です。
塗料の耐用年数が迫っている
塗料の耐用年数が迫っている場合は、改めて塗装が必要です。古くなった塗装を放置していると、外壁材の保護が十分にできず、建物の劣化が進んでしまいます。塗料の耐用年数は、塗料の種類によって異なります。
塗料の種類 | おおまかな耐用年数 |
---|---|
アクリル系塗料 | 約3~5年 |
ウレタン系塗料 | 約5~10年 |
シリコン系塗料 | 約7~15年 |
フッ素系塗料 | 約10~20年 |
無機塗料 | 約10~25年 |
おおまかには、高機能で耐用年数の長い塗料ほど高価なため、塗装費用が高額になります。しかし耐用年数が長ければ、塗り直しの頻度も少なくて済むので、長期的に見れば費用を抑えられる場合があります。
塗料の種類によって、機能や向いている外壁材が異なるため、業者と相談しながらビルに合った塗料を選びましょう。
ビルの外壁補修工事の内容
ビルの外壁補修工事では、必要に応じていくつかの作業を行います。ここからは、外壁補修工事の主な作業内容について解説します。
外壁調査
外壁調査では、テストハンマーなどの道具を使って外壁の状態を調査します。調査には費用がかかるものの、劣化の状況を把握し、適切に補修を行うためには、事前の調査が不可欠です。
仮設工事
仮設工事は、補修工事に必要な足場やゴンドラを仮設する工事です。仮設工事に必要な費用は大きく、補修工事全体にかかる費用の3分の1から2分の1が仮設工事のために使われることもあります。
補修工事をする箇所がごく限られている場合は、足場を組み立てずにロープアクセスによって作業を行い、費用や時間を抑えられることもあります。しかし、工事の規模や建物の状況によっては仮設工事が必要です。
仮設足場は組み立てるのに時間や費用がかかるものの、作業者の安全や作業効率を確保するためにどうしても必要なケースもあります。
外壁洗浄
外壁洗浄では、高圧洗浄などによって外壁の汚れや古い塗膜などを洗い流します。外壁に汚れなどが付着したままだと塗装をしても塗料が密着せず、長持ちしないからです。
なお、外壁補修工事の時に限らず、定期的に洗浄を行うようにすると、外壁の保護に効果的です。汚れなどを除去することによって、ビルの美観を保つだけでなく、外壁の劣化も防げます。
外壁の素材や汚れの状況によっては、高圧洗浄だけでなく、手洗いや化学薬品による洗浄を選択することもあります。
下地補修工事
下地補修工事では、ひび割れや欠損などの補修を行います。シーリング打設も下地補修工事のひとつです。下地の表面を整えておくことで、塗装の仕上がりや持ちの良さを高めます。
下地補修工事が不十分なまま塗装をしても、十分な保護効果は見込めないため、塗装前に丁寧な補修を済ませておくことが大切です。
外壁塗装
外壁塗装は、ビルの美観を保つだけでなく、水や紫外線などを防いで外壁材を保護するために行うものです。
ビルの外壁塗装では、多くの場合下塗り・中塗り・上塗りの3回に分けて塗装します。3回に分けることで、外壁材と塗料の接着力を強めたり、塗装を長持ちさせたりする効果が見込めるからです。
塗料の種類や下地の状況によっては、塗装の回数が2回や4回になることもあります。それぞれの塗装作業ごとに塗料を乾かす時間が必要なため、塗装作業全体である程度の時間が必要です。
塗料によっては、断熱効果や防汚効果が見込めるものもあります。塗料の種類によって、価格はもちろん、メンテナンスの頻度や手間も変わるため、業者と相談してビルに適した塗料を選びましょう。
当社の強み・メリット
総合ビルメンテナンス企業である当社は、補修工事含め様々なビルにまつわるメンテナンス業務を一手に引き受けることができます。以下のような強みがありますので、ビルメンテナンスに関して何かご相談がありましたら、コニックスに是非ご相談ください。
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