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ビルのエネルギー効率を改善するには?省エネ・創エネの取り組みを紹介

ビルのエネルギー効率を改善するには、エネルギー消費を減らす省エネとエネルギーを創る創エネの取り組みが重要です。

この記事では、ビルの管理者の方に向けて、エネルギー効率改善のためにビルでできる省エネ・創エネの取り組みをご紹介します。

ビルのエネルギー効率改善をめぐる法整備・取り組みの動き

地球環境の悪化に伴い、CO2削減や脱炭素は世界的な関心・目標となっています。各業界・分野で、CO2削減に向けた法整備や取り組みがなされており、ビルも例外ではありません。

ビルについては、新築のものに限りますが、2017年から延べ面積2,000㎡以上のビルで省エネ基準の適合が義務化されました。さらに2024年4月に、省エネ基準の引き上げが行われています。

また、2025年4月からは延べ面積にかかわらず、全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準への適合が求められるようになる予定です。

現在では、環境省などがより先進的なZEB化の推進を呼びかけています。ZEB(ネット・ゼット・エネルギー・ビル)とは、消費エネルギーを大幅に削減しつつ、太陽光発電などによって創エネすることで、エネルギー収支ゼロを目指す建物のことです。

参考:

既存のビルについても、環境省のものをはじめとしてさまざまな補助金が設けられ、省エネ改修が強く推進されています。既存ビルでも国などからの援助を利用しながら、エネルギー効率の改善を目指しやすくなっている状況です。

ビルのエネルギー効率を改善するメリット

ビルのエネルギー効率改善には、費用や手間がかかる場合もありますが、大きなメリットがあります。ここからは、省エネや創エネによってエネルギー効率を改善することによって得られるメリットを詳しく解説します。

光熱費を削減できる

エネルギー効率を改善すれば、光熱費を削減できます。近年は、国際情勢の変動などによって電気代の高騰やエネルギー供給の不安定化が起きることもある状況です。

そうした状況では、消費電力を減らし光熱費を削減することは、単に出費を減らすだけでなく、経営基盤を安定させる面でも重要な意味を持ちます。

災害時に事業を継続しやすくなる

エネルギー効率の改善によって、災害時でも事業を継続しやすくなるのもメリットの1つです。

内閣府によって2012年に行われた「企業の事業継続の取組に関する実態調査」によれば、東日本大震災によって重要な業務が停止した企業では、停止した理由として「停電」が最も多く54.8%を占めました。

省エネ・創エネによって、普段から外部の電力への依存度を下げておけば、災害によって停電が発生しても、事業を継続できる可能性が高まります。

ビルのイメージが向上する

エネルギー効率を改善し、環境に優しいビルであることをアピールできれば、ビルのイメージが向上します。

近年では、環境に配慮しているかを基準に入居を決めるテナントや投資家も増えており、経済的な側面でもビルのイメージアップは重要です。

ビルのエネルギー消費の割合

創エネ・省エネの具体的な取り組みの前に、ビルのエネルギー消費の割合についてご紹介します。

環境省によれば、事務所・ビルのエネルギー消費で最も割合が多い使途は、照明・コンセント(36%)でした。照明器具や、事務機器などに電力を供給するコンセントで最も多く電力を消費しているようです。次いで、冷凍機・ボイラーなどの熱源(26%)が多くなりました。

参考:建築物のエネルギー消費状況|環境省

一方、資源エネルギー庁によれば、夏期のオフィスビルにおける電力消費で最も多いのは空調(48.6%)であり、次が照明(23.1%)です。

参考:夏期の省エネ・節電メニュー|経済産業省資源エネルギー庁

個別のビルによって実際のエネルギー消費の割合は異なりますが、おおむね、照明や空調、熱源の使途で割合が高く、省エネの鍵となりそうだということが見えてきます。

エネルギー効率改善に取り組むにあたっては、個々のビルでエネルギー消費の実態を調査した方が良いですが、参考までに全体的な傾向をご紹介しました。

ビルでできる創エネの取り組み

ビルでできる創エネの取り組みとして主流となっているものは太陽光発電です。

導入にあたってはまだまとまった費用が必要ですが、普及に伴い次第にコストが下がってきました。太陽光発電設備を扱う業者は多く、補助金もあるため導入しやすい状況となっています。

また、近年では壁や窓で発電できる太陽光発電も登場しており、従来発電しにくかった高層ビルでも導入の道が開かれそうになっています。

ビルへの太陽光発電の導入については下記の記事もご参照ください。

ビルに太陽光発電を導入するメリット・デメリットを分かりやすく解説

ビルでできる省エネの取り組み

ビルでできる省エネの取り組みは数多く、中長期的なものもあれば、すぐに取り掛かれるものもあります。省エネの細かなアイデアを確認したい方は、一般財団法人省エネルギーセンターによる「ビルの省エネルギーガイドブック2023」などもご参照ください。

ここではおおまかな枠組みのもと、ビルでできる省エネの取り組みについて解説します。

エネルギー消費を可視化し、省エネ体制を作る

まずは管理しているビルがどのようにエネルギーを使っているか可視化するとともに、省エネを推進する体制を作ることが重要です。場当たり的に省エネ対策を取ると方向を見失いやすいからです。

手間のかかる取り組みではありますが、ビルのエネルギー消費の状況を調べ、省エネ化の方針を設定しましょう。

設備の見直し・入れ替えを検討する

設備の見直しや入れ替えの検討も重要です。照明やエアコンなどの設備では、省エネ性能が大幅に向上しているものもあり、設備を入れ替えるだけで省エネにつながる場合もあります。

設備が古くなってきている場合は、省エネ性能が高い製品への入れ替えを検討しましょう。例えば、照明をLED化すると蛍光灯に比べ消費電力を大幅に抑えられます。また、IoT(Internet of Things)を活用した自動制御による省エネ化にも注目が集まっています。

LED化については下記の記事もご参照ください。

蛍光灯からLED化する交換工事と照度測定方法

設備の点検・メンテナンスをする

設備の点検・メンテナンスも省エネの上で大切です。熱源設備や空調機などをメンテナンス不足の状態で運転すると、無駄にエネルギーを使ってしまうからです。エネルギー効率を改善するためにも、ビルの設備は定期的に点検・メンテナンスしましょう。

熱源設備や空調機の点検・メンテナンスについては下記もご参照ください

熱源設備とは?種類やメンテナンスなど基本的なことを解説

空調機について設置から故障時の修理まで基本的なことを解説

設備の使い方を見直しする

設備の使い方を見直すのも省エネのためにできる取り組みの1つです。簡単なものとしては、エアコンの設定温度を見直したり、人がいない空間の照明をこまめに消したりするなどがあります。

また、利用の少ない時間にエレベーターやエスカレーターの運転台数を減らしたり、熱源設備の運転の仕方を見直したりすることも省エネにつながります。

設備の使い方の見直しは、あまりコストをかけずに実行できます。その他の取り組みと合わせて、できることから試していきましょう。

当社の強み・メリット

総合ビルメンテナンス企業である当社は、省エネ、創エネの観点まで含めて、様々なビルにまつわるメンテナンスを一手に受けられます。以下のような強みがありますので、ビルメンテナンスに関して何かご相談がありましたら、ぜひ、コニックスにご相談ください。
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