防犯
入退室管理システムとは?メリットと導入時の注意点も解説
ビルの管理者の方で、ビルの入口や内部の出入りをさらに管理したいと考えている方も多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのが「入退室管理システム」です。
近年は比較的安く導入できるクラウド型のシステムも普及し、中・小規模のビルであっても導入しやすくなりました。この記事では入退室管理システムについて基本から分かりやすく解説します。
入退室管理システムとは
入退室管理システムとは、ビルの入口や各部屋の入口に認証装置を設置して、「誰が」「いつ」「どこに」いるのかを管理・把握するシステムです。
扉を開ける時にテンキーで暗証番号を入力したり、リーダーにICカードをかざしたりする光景を見たことがあるかもしれませんが、そういったものも入退室管理システムの一つです。
入退室管理システムの大きな機能は、「入室権限の付与・削除」と「入退室履歴の記録」です。
例えば、ビルの入口に認証装置を設置すれば、正当な利用目的を持たない部外者の侵入を阻止し、ビル利用者の出入りの状況を把握できます。また、個別の部屋の入口に設置すれば、部屋の利用を許可する人を選べるほか、その部屋の使用状況を記録できます。
従来も受付や鍵の受け渡しによってある程度の入退室管理は可能でした。しかし、人力での管理は手間がかかりますし、抜け漏れが発生しやすいというデメリットもあります。
入退室管理システムを適切に導入すれば、より手軽に厳密な管理ができるようになります。
入退室管理システムを導入するメリット
ビルに入退室管理システムを導入するメリットはさまざまです。例えば企業の中には、入退室管理システムを労務管理に使うところもあります。また、シェアビジネスを行う企業であれば、入退室管理システムで利用時間などを把握しながらスペースを貸し出す場合もあります。
そういった使い方をしないビルであっても、入退室管理システムにはいくつか重要なメリットがあり、導入の検討がおすすめです。ここからは主なメリットを解説します。
外部からの侵入・犯罪の防止
入退室管理システムを導入すれば、外部からの侵入・犯罪の防止につながります。認証を通過できる人しか中に入れないため、正当な目的を持たない部外者がビルで活動するのを防げるからです。
来客など正当な目的がある人の場合は、別途受付する、認証を通過できる臨時のICカードを渡すなどすれば、問題なくビルを利用してもらえます。
出入管理を含むビルの防犯対策全体については下記の記事もご参照ください。
内部の不正防止
入退室管理システムはビル内部の不正防止にもつながります。どこの部屋をいつ・誰が使ったのか分かるため、不正を行いにくいためです。また、トラブルがあった場合の原因究明にも役立ちます。
そのほか、退職などを機にビルを利用しなくなった人の不正な立ち入りを阻止するのにも有効です。鍵の回収は必要なく、システム上でその人の認証を削除するだけでよいので、急な退職などがあっても対応できます。
警備や鍵管理の効率化
入退室管理システムの導入により、警備や鍵管理の効率化を図ることも可能です。入退室管理システムがあれば半自動で出入管理ができるので、人力での受付よりも労力や人件費がかからず、抜け漏れも発生しにくくなります。
また、入室権限の付与・削除もシステム上で簡単にできるので、鍵の貸し借りや管理の手間も省けます。そのほかの業務に集中しやすい環境が作れるので、業務効率の向上にもつながるでしょう。
入退室管理システムの種類
入退室管理システムにはいくつか認証方法があります。1つの認証方法に限定されているシステムもあれば、複数の認証方法に対応しているシステムもあります。
それぞれの認証方法にメリット・デメリットがあるため、どの方法をメインに使うか比較検討が必要です。ここからはそれぞれの認証方法について解説します。
ICカード
メリット | デメリット |
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比較的導入しやすい | ICカードの忘れ・紛失への対応が必要 ・共連れができてしまう |
認証装置にICカードをかざして入館・入室するポピュラーな認証方法です。ICカードを用意すれば導入できるので、比較的導入しやすいことがメリットです。
ICカードは、社員証などを加工してICカード化するものや、交通系ICカードを利用するものもあり、製品によって準備の仕方がさまざまです。
導入しやすい一方で、あくまでカードによって認証しているので、生体認証に比べるとセキュリティは高くありません。1度の認証で2人以上が入室する共連れも防げません。認証にICカードという「物」が必要になる以上、忘れ・紛失への対応も必要です。
とはいえ、基本的な使い勝手はよく、臨時のICカードを用意しておけば来客などへの対応がしやすいのも魅力です。
暗証番号
メリット | デメリット |
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導入しやすい | 暗証番号忘れへの対応が必要 ・共連れができてしまう ・接触する必要がある |
テンキー付きの認証装置に暗証番号を入力して入館・入室する認証方法です。利用者側には準備物がないので簡単に導入できます。
暗証番号による認証がどの程度のセキュリティ性を発揮するかは番号の設定によって異なります。
全体で暗証番号を共有するなら設定は簡単ですが、個々の利用者の動向は追えません。また、番号の不正利用を防ぐため定期的に変更する必要があります。
個々の利用者に暗証番号を割り振るなら、設定に手間はかかりますが、個々の利用者の動向も追えます。また、暗証番号漏洩のリスクも下げやすいでしょう。
いずれにせよ、暗証番号忘れへの対応は必要であり、共連れできてしまうデメリットがあります。また、指でテンキーに触れる必要があるのも感染症対策の観点では欠点です。
スマホアプリ
メリット | デメリット |
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スマホ以外の準備物が不要 | アプリをダウンロードする必要がある ・スマホを持っていない人への対応が必要 ・共連れができてしまう |
スマートフォンの専用アプリを用いた認証方法です。アプリのダウンロードは必要になるものの、多くの人が持っているスマートフォンで入館・入室できるので導入しやすいでしょう。
しかし、ビルを利用する全ての人がスマートフォンを持っているとは限らないことに注意が必要です。ICカードの併用ができるシステムを利用するなど、スマートフォンがない人も考慮した導入をしましょう。
生体認証
メリット | デメリット |
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セキュリティが高い ・共連れを防げる ・忘れ・紛失がない | 費用が高価になりやすい ・導入の準備に時間がかかりやすい |
指紋や静脈、虹彩、顔など生体情報を使って認証する方法です。生体情報は本人しか持っておらず複製は難しいためセキュリティが高いのが大きなメリットです。
他の認証方法と異なり共連れも防げます。また、物を使った認証ではないので、忘れ・紛失がないのも魅力です。
一方で、導入費用は高くなりやすい傾向にあります。また、ビルの利用者の生体情報を登録しなければならないため、導入の準備に時間がかかりやすい方法でもあります。
入退室管理システム導入時の注意点
入退室管理システムの導入にあたってはいくつか気を付けておきたいポイントがあります。導入のトラブルを防ぎスムーズに入退室管理システムを使えるようにするためにも、確認してみてください。ここからは、導入時の主な注意点について解説します。
どの認証方法にするか検討する
入退室管理システムを導入する際には、どの認証方法をメインに使うかの検討が必要です。管理しているビルに合っていない認証方法にしてしまうと、入館・入室がスムーズに進まなかったり、利用者に余計な負担をかけたりしてしまいます。
また、準備や管理の手間がかさむこともあるでしょう。認証方法のメリット・デメリットを踏まえた選択をすることが大切です。
とはいえ、導入しないうちにイメージをつけるのはなかなか難しいものです。よく分からない場合は、当社のような入退室管理システムを扱っている業者に一度ご相談ください。
準備時間とコストを見積もる
入退室管理システムは導入までにそれなりの準備が必要になるものもあります。ドアに貼って暗証番号の設定さえすれば使えるものもある一方で、生体認証のようにビルの利用者の生体情報を収集しなければならないものもあります。
準備にかかる時間はシステムの種類によっても異なるので確認が必要です。また、導入に際して工事が必要になるシステムもあります。
工事費用などを含めて、初期費用がどのくらいかかるのか、ランニングコストはどのくらいかなどを事前にチェックしておきましょう。
当社の強み・メリット
総合ビルメンテナンス企業である当社は、このような観点まで含め、様々なビルにまつわるメンテナンスを一手に受けられます。以下のような強みがありますので、ビルメンテナンスに関して何かご相談がありましたら、ぜひ、コニックスにご相談ください。
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