業務用エアコン
環境に合った業務用エアコンの選び方、おすすめのメーカーは?
オフィスや店舗において、快適な空間を維持するには業務用エアコンが必要不可欠です。業務用エアコンを導入する場合は部屋の面積やどのような用途で使用されるのかなど、さまざまな視点から考えた上で最適な業務用エアコンを選ぶ必要があります。家庭用エアコンと比べて、持つべき視点が多いと言えるでしょう。
ですが、業務用エアコンの知識がないため、どのようなものを選べばいいのかわからない、という方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は業務用エアコンの選び方について解説していきます。
選び方のポイントの他に、業務用エアコンのタイプ別の特徴や、おすすめのメーカーについて紹介しますので、業務用エアコンの導入を検討しているかたは参考にしてみてください。
業務用エアコン選びには「能力と面積」「用途」が重要
業務用エアコンを選ぶ基準として、導入する環境に合っていることが重要となります。つまり、大きすぎても小さすぎても無駄なパワーを使ったりしてしまい、無理な稼動による電気代の高騰や故障のリスクに繋がってしまいます。
業務用エアコンが利用される環境は多岐にわたりますが、抑えておきたいポイントは「能力と面積」「用途」です。これらのポイントを解説します。
能力と面積
業務用エアコンを選ぶ基準として能力を参考にするといいでしょう。
能力とは、強さを表す単位で業務用エアコンの能力を指します。
この能力のことを「馬力」という表現をすることもあります。「1馬力」と表しますが、この単位が大きくなるほど、広い部屋を温めることができます。業務用エアコンの1馬力は約2.5kwと言われています。
2.5kwの性能のエアコンの対応面積は約8畳が目安で、一人暮らしのワンルームほどになります。
能力について理解できたら、導入するオフィスや店舗の部屋の面積を確認します。一般的なオフィスに業務用エアコンを設置する場合は3.6kw〜19.2kwが目安となるでしょう。ただし、能力だけで業務用エアコンを選ぶと失敗するリスクが高くなります。なぜなら部屋には、面積以外の要素があるからです。
部屋がどのように使われるのか、ということも重要なポイントになります。
用途
業務用エアコンを選ぶ時は、面積だけでなく、用途も考える必要があります。
パソコンや人が多いと、そのぶん業務用エアコンの能力はより必要となるでしょう。広さだけの基準で考えてしまうと、全くその業務用エアコンが役に立たなかった、ということにもなりかねません。
一般的な用途について取り上げてみます。
オフィス
オフィスの場合は障害物が少ないため、効率よく業務用エアコンを稼働させることができます。そのため、面積に最適な能力を持つ業務用エアコンで十分快適な空間を維持することができるでしょう。ですが、パソコンやコピー機が多かったりする場合は、その点を踏まえて最適な能力を選ぶ必要があります。
飲食店
飲食店の場合は、オフィスに比べてより能力の大きい業務用エアコンを設置するのが一般的です。特に客席で調理する部屋では客席に熱がこもりやすくなるため、その点を考慮した能力を持つ業務用エアコンを選ぶことが大切です。
美容院・アパレル店など
そのほかの一般的な店舗として、美容院、アパレル店などが挙げられます。
常に明るい雰囲気を維持するために電気を多く使用し、熱が発生します。
このことから一般的な店舗の業務用エアコンはオフィスよりは能力が大きく、飲食店よりは能力が小さいといったケースが多いのではないでしょうか。
業務用エアコンの選定ポイント
業務用エアコンを選ぶ際にどのような基準で選べばいいのかイメージが湧きましたでしょうか。以下に選定ポイントをご紹介します。
料金
料金をおさえて導入したい!という方も多いのではないでしょうか。
ですが、あまりにも料金が安い業務用エアコンを購入してしまうと、故障が起きてしまい、修理代が結果的に高くなってしまう恐れがあります。
また、業務用エアコン導入の値段は「エアコン本体」だけでなく、「設置価格」も含まれてきます。業者の中には、「エアコン本体」を安くするぶん、購入後に「設置価格」を高く請求する業者もいるようなので気をつけましょう。できるならば複数の業者に見積もり依頼するのをお勧めします。
オプション機能
基本的に業務用エアコンは、温度を調整するものです。
ですが、中にはオプションとして様々な機能を持っているエアコンもあります。例えば空気清浄機能を持つエアコンがあります。悪臭を防ぐため、ペットショップや飲食店で有効です。また、省エネを意識したいのであれば、運転状況をインターネット上で確認できるエアコンがあります。グラフで確認できるので、無駄な運転を抑えることができます。自動お掃除機能やフィルターが降りることで、お掃除が楽に行える機能をもつエアコンもあります。
ただし、オプション機能は便利ですが、そのぶん割高になったり、特に必要がなかった、というケースもありますので、慎重に検討することが大事です。
専門家に相談する
最終的には、専門家であるエアコン業者に相談することをおすすめします。どの分野でも当てはまりますが、専門家に相談した方が間違いはありません。ただ、専門知識がないお客様に対して、値段を釣り上げてくる業者もいるのが事実です。ですがここまで読み進めてきた方は、信頼できるエアコン業者を見分けられるはずです。
専門家に相談することで、業務用エアコンの選び方については心配がなくなるでしょう。
メンテナンスフォローが充実している業者を選ぶ
業務用エアコンを選ぶ際は、業者選びも重要になります。
なぜなら業務用エアコンは、購入したあとはランニングコストがかかるからです。ランニングコストを抑えるためには、設置後のメンテナンスのフォローが充実している業者を選ぶ必要があります。
業務用エアコンを設置する時の注意点や設置後の点検義務については下記の記事もご参照ください。
業務用エアコンの点検義務について解説!義務化までの歴史や点検内容とは?
業務用エアコン取り付け工事(施工、設置)の注意点
メンテナンスを怠るリスクについて
ここでは、メンテナンスを怠るリスクについて挙げます。リスクを理解して、メンテナンスが充実している業者を選ぶようにしましょう。
カビが発生し、においの素となる
業務用エアコンのトラブルでありがちなのが、「悪臭」です。
この正体は「カビ」です。エアコン内部で結露が発生し、カビのにおいが風に乗ってしまいます。エアコンの構造上、必ず結露は発生してしまいます。定期的なメンテナンスを行わないと、カビが染み付いてしまい、部品交換の必要性が出てきてしまうので注意しましょう。
故障してしまう
業務用エアコンは長い稼働を前提に作られており、精密部品の集合体ともいえます。メンテナンスを疎かにして、故障が起きてしまった時、時期によっては部品の調達が遅れてしまうケースもあります。定期的なメンテナンスで事前の故障のリスクを抑えましょう。
電気代が高くなる
定期的なメンテナンスを疎かにしてしまうと、エアコン能力そのものの低下やフィルターの詰まりによって効果的に送風ができなくなります。
そのぶんエアコンは余計なパワーを使ってしまい、電気代が高くなってしまいます。電気代高騰が社会問題となっている中で、特に業務用エアコンといった規模の大きい機器の電力消費は大きなポイントとなります。無駄な電気代をかけないようにメンテナンスをしっかりと行いましょう。
業務用エアコンのタイプ別特長
業務用エアコンにはさまざまなタイプがあります。
各々特徴があるので、環境にあったタイプを選ぶことが大切です。
ここでは代表的なタイプについて取り上げていきます。
※写真は全て三菱電機株式会社のサイトからの引用です。
天井カセット形4方向
会社の事務所や一般的な店舗に導入されているポピュラーなタイプです。
4方向に送風口がついているため、全体に満遍なく部屋の気温を整えます。
天井カセット形2方向
天井カセット形4方向に続いてよく使われる形です。細長い形状が多く、形が細長い部屋や廊下に適しています。
天井つり形
カセット形と違って天井に埋め込まず、吊られているタイプとなります。
設置が簡単で工事費を抑えることができます。動作音が静かなため、会議室などにもよく使われます。
壁掛形
ルーム用エアコンを一回り大きくした形状を持つのが特徴です。風の強さは業務用のため、しっかりと温めることができます。
施工性が手軽なため、大きい工事費がかからないのが特徴です。天井を壊せない場合や小規模の店舗にお勧めです。
床置き形
床に置くタイプの業務用エアコンです。
お手軽に業務用エアコンを導入できるのがメリットです。天井が高い部屋にお勧めです。
天井カセット形1方向
吹き出し口が1つのため、部屋の隅に設置したい場合に有効です。前方向に吹き出すタイプと下方向に吹き出すタイプがあります。
部屋の隅にしか設置できない状況や、天井が高い場所に有効です。
ビルトインタイプ
本体は天井に埋め込まれているが、離れた場所の吹き出し口にダクトをつなぐタイプです。
飲食店のような個室が多くある店舗に有効です。1台につき4つの送風口があります。
業務用エアコンを取り扱っているおすすめメーカー
パナソニック
家庭用の電化製品で有名なパナソニックですが、業務用エアコンも取り扱っているのをご存知でしょうか。特徴として値段に対して品質のバランスがとてもとれています。リーズナブルな値段が魅力的です。シンプルなオフィスに向いています。
三菱電機
三菱電機の業務用エアコンもおすすめです。
業務用エアコンは故障した後、スピーディーに対応できるか、という点は重要なポイントです。三菱電気の業務用エアコンは日本製であることからパーツをすぐ調達することができます。24時間サービス対応でもあるため、その点も安心です。また、ムーブアイという機能があり、人や温度ムラに対して検知するため、とても省エネです。デメリットを挙げるとするならば、品質が良いぶん、値段が少し高めとなります。
ダイキン
業務用エアコンのシェアトップはダイキンです。ダイキン独自の商品であったり、業務用エアコンの品質、省エネはもちろん、取り付けやすさといった施工性も大好評です。設置後のメンテナンスも考慮された設計であるため、オーナーだけでなく、実はエアコン設置業者にも好まれています。総合的な評価ではダイキンがずば抜けている、といってもいいでしょう。
まとめ
今回の記事では業務用エアコンの選び方について解説しました。
業務用エアコンは環境に合った選択が重要です。能力(馬力)、面積と用途を考慮して選びましょう。また、値段やオプション機能について考慮するのもポイントです。業務用エアコンはさまざまなタイプがあるため、導入予定のオフィス・店舗にどのようなタイプが合うか比較検討をしましょう。
家庭用エアコンと違い、業務用エアコンは専門知識が必要となりますので専門家との相談も重要です。設置した後も定期的なメンテナンスが重要ですので、メンテナンスのサポートが手厚い業者を選ぶことも重要です。
専門知識を持つ人に相談したい方は下記リンク先からぜひコニックスまでお問い合わせください。